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【コラム】贈り合う言葉と言葉

ダイエットや体質改善のプランを作る時、

わたしは生徒さんの夢や目標に想いを馳せながら一人ずつコピーを考える。

 

まだまだ小さい子どもがいて、夫婦で健康になりたいと願う女性には

「大好きな家族の幸せと ずっと一緒にいるために」

 

結婚子育てをきっかけに家庭に入ったけれど、いつか自分だけの仕事をしたいと夢見る女性には

「家族の幸せも夢も諦めない これからも自分らしくいるために」

 

親が子どもに与えるプレゼントが名前であるように、

わたしも生徒さんの未来への花向けとしてコピーを贈る。

気づいていない生徒さんの方が多いかもしれないけれど、

その人の未来が今より少しでも明るくなっているようにと願いを込めて言葉を紡いでいるつもりだ。

 

先日、ある生徒さんのサポートが終了した。

「このお店チーズケーキも美味しんですよ」と誘うと乗ってきてくれたので

紅茶と一緒にいただきながら、

子育てや食事のことなど絶え間なく会話が弾む楽しい時間が過ぎていく。

 

終盤、わたしがポロッと悩みを漏らす。

彼女は黙って頷く。

「ずっと悩んでいたけど、聞いてもらって勇気が出ました。お会いできてよかったです」

とわたしが言う。

 

すると彼女はふと思い出したように言葉をこぼした。

 

「先生、会えてよかったと言われる人になりなさい、ってゲッターズ飯田さんが言ってました(笑)

それから、会ってよかったと思える人にたくさん会いなさいっても言ってたかな」

 

わたしを元気付けようとしてくれる気遣い。

「大丈夫ですよ!」と物語る丸い瞳が嬉しかった。

 

唐突に出たゲッターズ飯田の名前に笑い声を上げながら、

またお会いしましょうとさよならを言い合って別れた。

 

その帰り道、夕食を作りながら、お風呂に入りながら、

わたしはその言葉を繰り返し思い出す。

 

そして

「わたしは生徒さんにとって会えてよかった人になれているか」と

自問する。

 

今日同じ生徒さんから感想が届いた。

そこには

「わたしは菊江先生だからこそ食事改善をやってみようと思えたので、菊江先生との出会いに感謝しています」

と書いてある。

 

あぁ、そうか。大丈夫だったんだな。

安堵とともに大袈裟じゃなく涙が出てくる土曜日の午後。

 

言葉を贈り合い、同じ未来夢見て進んでいくこの仕事が、わたしはとても好きだ。

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